「日本のお金持ち」とはどんな人でしょう。
「年収が高い人」や「資産を持っている人」を確認してみましょう。
年収が高い人
まず、そもそも日本人全体の年収分布はどのようになっているのでしょうか。
年収分布
以下が日本人全体の最新の年収分布です。
年収が100万円以下の人は全体の8.4%
年収が100万円〜200万円の人は全体の13.5%
年収が200万円〜300万円の人は全体の15.8%
年収が300万円〜400万円の人は全体の17.5%
年収が400万円〜500万円の人は全体の14.8%
年収が500万円〜600万円の人は全体の10.1%
年収が600万円〜700万円の人は全体の6.3%
年収が700万円〜800万円の人は全体の4.3%
年収が800万円〜900万円の人は全体の2.9%
年収が900万円〜1000万円の人は全体の1.9%
年収が1000万円〜1500万円の人は全体の3.3%
年収が1500万円〜2000万円の人は全体の0.7%
年収が2000万円〜2500万円の人は全体の0.2%
年収が2500万円超の人は全体の0.3%
日本人の平均年収は、約430万円です。
年収600万円以下の人は全体の80.1%
5人中4人が年収600万円以下です。
年収1000万円以上の人は全体の4.5%
22人中1人が年収1000万円以上です。
年収が1000万円以上の人の割合は相当低いように思えます。
では、生活水準はどれくらい違うのでしょう。
平均年収の年収430万円の人と、年収1000万円の人を比較してみましょう。
上記の収入は額面金額です。
ここから税金が引かれます。
年収430万円の人は手取り342万円です。
年収1000万円の人は手取り698万円です。
※扶養者がいたり配偶者がいたり、自営業だと変わってきます。
額面での差は570万円ですが、手取りだと356万円の差しかありません。
年収1000万円というのは、平均に比べて住居、車、飲食、旅行の水準が若干上がる程度に過ぎません。
正直、割合の割にそこまでの差はありません。
年収1000万円になると経済的に自由になるというのは幻想です。
上場会社役員の年収
日本で最も年収が高い人は、平井一夫(ソニー取締役会長 58歳)です。
役員報酬は27.13億円(1位)
孫正義(ソフトバンクG会長兼社長 60歳)役員報酬は1.37億円(403位)です。
「孫正義の年収って403位!?そんなに低いの!?」
と思った人もいるでしょう。
次の章で深掘りしていきます。
資産を持っている人
資産とは、現金、預金、株式、土地などのことです。
2018年の日本の資産家ランキング
日本で最も資産を持っているのは孫正義です。2兆2930億円(1位)
ちなみに日本最高年収の平井一夫はランキング圏外です。
40代では、
前澤友作(ZOZO 42歳)2830億円(18位)
笠原健治(mixi 42歳)1570億円(31位)
藤田晋(サイバーエージェント 44歳)1390億円(36位)
田中良和(グリー 41歳)1230億円(42位)
がランクインしています。
若い資産家は、IT系の創業者がほとんどです。
ここで一つ考えて頂きたいのですが、
日本で1番年収が高い平井一夫と日本で1番資産を持っている孫正義、
どちらの能力が高いでしょうか?
様々な意見があると思いますが、私はどちらも能力にそこまでの開きはないと思います。
2人とも誰もが認める素晴らしい経営者です。
しかし、持っている資産には大きな差があります。
要は、株を持たなければ本当に大きな資産は築けないということです。
年収を貯めて築ける資産には限界があります。
ソフトバンクは時価総額が約10兆円であり、孫正義はその中の約20%の株を保有しています。
それだけで約2兆円の資産を持っています。
配当利回りが0.5%程あるので、毎年約100億円の配当があります。※上場会社オーナーの場合、配当は総合課税されるので、最高税率の55%が税金で取られます。
労働対価だけでなく、株主対価を大きく得ている点が決定的に違います。
まとめ
「年収が高い人」と「資産を持っている人」は全く意味が違うということです。
極端な例で話をしましたが、この考え方はたとえスケールが小さくても同じです。
働く意義は報酬や資産の為だけではありません。
しかし、自分の目指す場所が今の延長線上にあるかないかはしっかり確認する必要があるのではないでしょうか。