最近、「お金がすべて」「お金があれば何でも買える」なんて言う人は激減しました。
多種多様な価値観がある現代において「お金」は昔ほど重要ではないと言う見方も一部ではあります。
しかし、ここ最近「年金2000万円不足問題」が毎日のようにメディアで取り上げられています。
「お金がないと生きていけない」という話です。
今回は、「お金」にスポットを当てて最近起こっていることを分析してみます。
年金2000万円不足問題
まず、今回の問題の概要を説明します。
発端となったのは、金融庁の金融審議会がまとめた「高齢社会における資産形成・管理」と言う報告書です。
内容は、年金に頼って老後を暮らす場合、「30年で2000万円不足する」というものです。
平均的に考えると、毎月5万5000円の赤字になり、
65歳の人が95歳まで年金に頼って平均的な暮らしをするには2000万円必要ということです。
人生100年時代
日本人の平均寿命は、男性が81歳、女性が87歳です。
これから生まれてくる人が90歳まで生きる確率は男性が25%、女性が50%となっています。
女性に関しては半分の確率で90歳以上まで生きるということです。
麻生財務大臣が今回の件でこのようなコメントをしています。
「俺が生まれたころ(1940年生まれ)の平均寿命はいくつだか知ってるか?47歳ですよ。」
それが今や人生100年時代と言われるようになりました。
イメージがつきづらいですが、本当におこることでしょう。
街の人の声
これに対する街の人の声は、
70代女性「年金だけだと結構しんどい。」
60代夫婦「年金だけじゃ生活できない。貯金を切り崩している。」
現状ですらこのような状況です。
現在働いている人の声も「貯めるお金がない」という状況です。
お金がないと生きていけない
今回の金融庁の報告書に関して、
麻生財務大臣は、「1つの在り方として述べたもの」として自分は不適切だと思うから報告書を受け取らないとのこと。
一方、報告書を作った側は、「この報告書は大変時間をかけて、1回2時間半の会合を12回」かけて作成したとのことです。
様々な意見があると思いますし、あまりにも難しい問題なのでどうすればいいかという答えはすぐには出ないでしょう。
結局は冒頭にも書きましたが「お金がないと生きていけない」ということです。
問題は、このことを真剣に受けとめられている人がどれほどいるかということです。
資本主義の常識
大前提として、資本主義なのですからお金がないと生きていけないのは当たり前です。
最近の状況を見て、国が個人を守れないことはみんな薄々感じているにもかかわらず楽観主義の人が非常に多いのではないかと思います。
企業も、経団連の中西会長やトヨタの豊田章男社長が終身雇用の限界に言及していましたが、企業が社員をずっと守ってくれるわけでないのは明らかです。
以前の記事でも書きましたが、もう全員が豊かになる社会は難しいでしょう。
一人一人が、国も企業も全員を守ることができる状況にないことを自覚して、個人で豊かになるしかないです。
そもそも、守られるという前提ではダメです。
現代は、今までのどの時代より、経済的に自立することの重要性が増していると感じます。
他人(企業)に自分の人生を委ねる怖さ。
最近、株式会社バンク代表取締役 光本さんの動画を見ました。
そこで興味深い発言がありました。
一億総商人時代
光本さんは、新卒で外資系の広告代理店に入社していたそうです。
外資系なので日常的にリストラがあったとのことです。
会社の勝手な都合でクビにされる。年齢が上で給料が高い人がクビになりやすい。
その時に思ったのが、「他人(企業)に自分の人生を委ねる怖さ」とのことです。
経済的に自分の足で立ててない。誰かに依存しているということは凄い怖いことだと思ったとのことです。
そこで思ったのが、
皆が一人ずつ自分で稼ぐようなアクションを起こせばいい。
お金という軸で皆が独立できるような世界を創りたい。
一億総商人時代、すべての人が自分のコストを自分で稼ぐ時代。
この世界が実現できれば、すべての人が自由になる。
ということだそうです。
要するに、経済的に自立する=自由になるということです。
逆に言えば、資本主義の世の中で、自由になるには経済的に自立しなければならないということです。
一億総商人時代が実現できれば素晴らしいですが、非常に難しいことです。
しかし、ゆっくりではありますがそれに近い考え方に日本中がなっていくような気がします。
まとめ
今回の記事の題名を「お金がすべて?」にした理由は、
お金がなければ自由になれないというのも一つの現実です。
一方で、生きる目的はお金だけではないという思いからです。
便利な世の中になってあらゆるものや情報が手に入り、挑戦できる時代です。
この時代を「良い時代」と捉えるか「悪い時代」と捉えるかは本当に自分次第、行動次第だと思います。
今回の「年金2000万円不足問題」は、人生の終わりに、悔いのない人生だったと言えるように行動しなければならないと改めて感じさせられるニュースでした。