平成が終わり、次の時代が始まる年の初日です。

サラリーマンの働き方もこれから急速に変わっていくことでしょう。

働く」と「働かされる」は全く意味が違います。

サラリーマンの現状、歴史を把握していきましょう。

サラリーマンの人口

働いている人の大半がサラリーマンです。

現在 日本の就業者は6,877万人。(労働力調査 総務省統計局 平成30年11月分)

年齢別で考えたとき、

15歳〜24歳が597万人。(8.7%)

25歳〜34歳が1,156万人。(16.8%)

35歳〜44歳が1,458万人。(21.2%)

45歳〜54歳が1,591万人。(23.1%)

55歳〜64歳が1,183万人。(17.2%)

65歳以上が892万人。(13.0%)

という構成になっています。

社会人初期

15歳〜24歳が597万人。(8.7%

経験を積む段階であり、新しいことに目を向けるのは比較的難しいでしょう。

しかし、この階層から新しいことをして成功を収める人も出てきます。

中堅社員

25歳〜34歳が1,156万人。(16.8%)35歳〜44歳が1,458万人。(21.2%)

合計2,614万人。(38%)

一番人生に迷いが出ている階層ではないでしょうか。

経験を積み、社会の仕組みをある程度理解した上で、新しいことにチャレンジする人が最も多い階層でしょう。

テクノロジーが急速に進歩し、「何をやるにも遅すぎると言うことはない。」と言われる時代ですが、現実的にはこの階層が最後のチャンスです。

やることによっては遅すぎるという方も出てきます。

最後のチャンスだからこそ、

「自分はこのままでいいのか?」

「新しいことを始めた方がいいのでは・・・」

と多くの人が思うでしょう。

中年以上、定年間近

45歳〜54歳が1,591万人。(23.1%)55歳〜64歳が1,183万人。(17.2%)65歳以上が892万人。(13.0%

一番のボリューム層であり、合計3,666万人。(53.2%)

ここから何か新しいことをしようとしても現実的に難しいでしょう。

動きたいと思っても環境が邪魔をしてしまう段階です。

サラリーマンの歴史

サラリーマンが誕生したのは、20世紀初頭の1920年代と言われています。

第一次世界大戦直後の1920年以降、産業構造の変化の中でサラリーマンの原型が出来上がっていきました。

つまり、サラリーマンという働き方はここ100年くらいで出来上がった制度です。

100年前と今では環境が全く違います。第二次世界大戦後の高度経済成長を経験した後、テクノロジーの進化と急速なグローバル化が進んでいく中で、戦後のあらゆるシステムは今寿命に来ています。

にもかかわらず、今でもサラリーマンという働き方が大半を占めていることに疑問を感じる人は多いのではないでしょうか。

ここでは、限界にきているあらゆるシステムの中でも、特に厳しくなってきている「終身雇用制度」について取り上げます。

終身雇用制度

終身雇用制度」という言葉は、企業が従業員を生涯に渡って雇用する制度として使われます。

しかし、「制度」となっていますが、法律上は明確に定義されておらず、企業の努力目標のような形になっています。

終身雇用制度のはじまり

終身雇用制度が始まったのは第二次世界大戦後の1950年頃です。

企業が人材を長く確保するために導入したものです。

日本は、第二次世界大戦後で大敗した後、朝鮮特需を経て奇跡的な復興を成し遂げます。

戦後10年程で高度経済成長期に突入し、1990年台前半まで成長拡大を続けます。

企業が大量に物を生産し、人々が大量に物を消費する時代です。

終身雇用制度のメリット

企業は安定な雇用状態を、雇用される側は安定な生活状態を手に入れることができました。

企業からすれば、大量に物を生産するために企業に何の疑いも持たない兵隊が大量に必要でした。

雇用される側も、安定して賃金が毎年上がっていくので不満はなかったでしょう。

この時代に「終身雇用制度」は雇用する側もされる側もメリットが大きいです。

要するに、高度経済成長期のたった30年間で正しかった制度です。

終身雇用制度のデメリット

企業側には賃金の調整が難しいことが挙げられます。

業績が悪化しても簡単に解雇できません。

雇用される側は、能力が低い社員も簡単には解雇されず居座る為、報酬にもそこまでの差が出ず、優秀な社員程損をしているように感じます。

現状では、特に大企業にとってデメリットが大きいです。

というより既に崩壊しています。

テクノロジーの進化で急速に経済状況が変化し、グローバル化しているため、高度経済成長期のように日本の企業全体が景気の良い状況にありません。

時代の変化を予見し、変化に対応した企業のみが業績を伸ばし、変化に対応できずに衰退していく企業が多い状況です。

入社時は期待を込めて採用しますが、何年経っても企業に大した利益をもたらさず、能力の低い社員を長期に渡って雇用し続けなければならないのです。

プロ野球選手の複数年契約の失敗パターンと似ていると思います。

優秀な選手を他球団に取られないために、今までの実績やこれからの期待を込めて高額な年俸で長い年数で契約をします。

しかし、ケガをしたり想定した結果が出なくても、契約満了まで報酬を払い続けなければなりません。

終身雇用制度まとめ

得をするのは、企業に貢献しないが、他よりも給料はいいので居座り続ける能力の低い社員であり、損をするのは、そのような社員の給料の分まで貢献している優秀な社員です。

結果的に、優秀な社員ほど社外に流出してしまっているのが現状です。

日本の大企業は待ったなしの状況に追い込まれていて、「終身雇用制度」は崩壊していると言わざるをえません。

まとめ

サラリーマンの現状と歴史を確認することで、現代の日本においてサラリーマンという働き方に様々な疑問が出てきます。

サラリーマンを否定しているわけではありません。

これから始まる新時代においては、個の力を磨き、企業に依存して「働かされる」人ではなく、企業に利益をもたらすために「働く」人が最大限評価され、恩恵は受けるようにならなければならないということです。

企業が変われないのであれば、個の力を磨いたサラリーマンには企業に依存する必要がなく、様々な選択肢があります。