前田裕二さんの著書「メモの魔力」は、自分と向き合う手法を教えてくれる本です。単なるハウツー本ではありません。


将来に対し不安や希望を見出せない人は多いのではないでしょうか。

本書を手に取る事で、自分を見つめ直し、進むべき道筋が見えてきます。
そして希望ある未来へ導いてくれるでしょう。

重要なポイントを紹介していきます。

自分のコンパスを手にする

前田さんの考えの中で、最も印象的な言葉があります。

人生において自分のコンパスを持つこと

人生の中で「コンパス」を持っているのか、そうでないのかで今後の人生は大きく変わってきます。

前田さんは、人生における自分の価値観の事を「コンパス」と表現しています。

あなたのコンパスは何ですか?と質問されて、すぐに返答出来る人はどれだけいるでしょうか。

おそらくコンパスが明確でない人が多いのではないかと感じています。

理由の一つとして、コンパスの見つけ方が曖昧で、具体的な方法が分からない事が挙げられます。

自分のコンパスを持っている人は、とても強いです。

時代や周囲の環境が変化しても考えや行動がぶれないからです。
違う表現を使うと迷いがない状態です。

私の知っている成功者や仕事の出来る人達は、必ず自分のコンパスを持っています。

本書にはそのコンパスの見つけ方を余すことなく、具体的にエピソードを交えて教えてくれます。

常に思考のアンテナを張る

クリエイティブな発想力を身に付けたい人にも本書は大いに役立ちます。

人と話をする、本を読む、映画を観る、スマホを見る、散歩をする。

どれか最低1つは、日常生活のルーティンに組み込まれていると思います。

日常生活の中で得るものを2つの観点から考察します。

感情によるもの

・面白い
・楽しい
・ワクワクする
・つまらない
・悲しい

情報によるもの

・ヒット商品
・成功している企画
・行列の出来るお店
・外国人が多いエリア

前田さんは日常で感じる事や視覚的に得る情報をメモを使って、抽象化し自分の行動に転用しています。

クリエイティブな発想力は先天的なものではないと思います。

誰にでも思考のアンテナを高く持ち、抽象化し考える習慣を行う事でクリエイティブな思考が身に付くはずです。

メモの魔力をファクト・抽象化・転出してみる

メモの魔力は何故ヒットしているのかを、本書で紹介されている重要な3要素、ファクト→抽象化→転出に沿って表現してみます。

ファクト

・前作の書籍「人生の勝算」が面白かったため、多くのファンを獲得。そのファンが今作も手に取った

・Twitterを使っての宣伝、口コミ、テレビ出演での認知度アップ

・本帯で秋元康さんがコメントしている効果

・前田さんが本当は晒したくない過去の体験をつまびやかに告白する事で、この人の言葉に嘘はない、心から本気の言葉を発していると感じた

・誰でもノートとペンさえあれば、すぐにメモ術が実践できるように、具体的な手法が余すことなく丁寧に説明されている。
付録には自己分析のためのテンプレートまで用意されている

・巻末にはSNSで募集した一般人の人生の軸が紹介されており、これから自分の軸を探している人が参考にするはうってつけである

抽象化

・人々の共感を得る内容に仕上がっている

・具体的な過去のエピソードは人の心をつかむ

・逆境から這い上がった人間の言葉は、人々の心を掴み勇気をくれる

・誰でも出来ると思わせてくれる

・自分の軸(コンパス)を探している人がたくさんいる

・コアなファンを作ればリピーターになってくれる。口コミやSNSでの拡散の効果はとても大きい

・ただのハウツー本ではなく、前田さんの人生を通じて感動も与えてくれる

・SHOWROOMとの相乗効果

転用

・自分のエピソードを交えて、感動と共感を与えるサービス・商品を提供する

・影響力の高い人に認めてもらう存在になる、人脈を広げる

・誰でも出来る(分かりやすい、理解しやすい)と思ってもらえる仕組みを構築

・個の知名度が上がれば、全体(組織)の知名度も上がる。個の力を高める事が組織を強くする

まとめ

自分自身で考え抜く事から逃げない事だと思います。

他人から言われて気付く事はたくさんあります。
だからと言って、他人からの指示待ちになってはいけません。

自分自身で考え抜いた後で、他人からの意見に耳を傾けると、今までとは違う景色が見えるでしょう。

参考:メモの魔力 著者 前田裕二