ユニコーン企業(企業評価額10億ドル以上の未上場企業)になったトコペディア(インドネシア eコマース最大手)CEO ウィリアム・タヌウィジャヤさんの話が非常に興味深い話でしたので紹介します。
ユニコーン企業は東南アジアに数社しかありません。
君は特別じゃない
「ウィリアム、君が尊敬するシリコンバレーの英雄たちはみんな特別な人たちなんだよ。君は特別じゃないんだから、ほかのことをしたほうがいい」とある投資家に言われたことがあるそうです。
この投資家の「最悪のアドバイス」を聞かず、血筋や家柄、学歴など何も持たない一般の人が、モノを売ってビジネスをできる場をつくってみせるという一心で今のビジネスに取り組んだとのことです。
このエピソードからは本当に希望と勇気をもらえます。
成功した人と自分を比べて、
「最初から才能が違う。」
「頭の良さが全然自分とは違う。」
「血筋や家柄が生まれたときから違う。」
と最初から諦めてしまう人が多いと思います。
確かに、成功した人は凄いです。
しかし、成功した人は皆、特別なものを最初から持っていたのでしょうか?
ウィリアムさんのように、情熱を持って行動に移せたかどうかという1点が、特別な人になれるかなれないかの重要なポイントだと思います。
漫画 ワンピースのような人生
ウィリアムさんは華やかさとは無縁で、経歴には米国の大学もシリコンバレーも出てきません。
生まれはスマトラ島北部の小さな町。貧しい暮らしだったとのことです。
18歳の時に高い教育を求めて首都ジャカルタを目指しますが、飛行機に乗るお金はなく、ボートで3泊4日かけてたどり着いたそうです。
日本の漫画ワンピースが大好きとのことです。
ワンピースの主人公ルフィも最初の旅は、島から1人ボートで漕ぎだしました。
一人一人仲間を見つけていきます。
トコペディアでは社員のことを「仲間」と呼ぶそうです。
10年前に1人で始めた会社には今、「仲間」が3200人おり、夢に向かってこぎ進んでいます。
トコペディアの始まり
大学時代、お金がないのでインターネットカフェで毎日、夜9時から朝9時まで働いていたそうです。
そこでインターネットの力を知ったのがきっかけとのことです。
インドネシアは地域間の格差が大きく、地元には大きな本屋もなく、本を買いたければ3時間も車に乗って大きな町に行かなければなりませんでした。
この不平等を解消したいという思いが強かったそうです。
インドネシアのeコマース市場
インドネシアには1万7000もの島々があり、商品の流通に非常に難がありました。
また、個人が自由に商品を販売することのできるプラットフォームもありませんでした。
ソフトバンクビジョンファンドからの出資
トコペディアはソフトバンクビジョンファンドから出資を受けています。
孫さんに会ったときのエピソードも非常に面白いです。
孫さんとのエピソード
孫さんから呼び出されたのは面談日のわずか2〜3日前だったそうです。
インドネシア人は、日本に入国するためにはビザの取得が必要で、申請するために5日間はかかる状況でした。
物理的に無理な状況です。
しかし、偶然にもその週に彼女と日本で婚約旅行に行く予定があったのです。
そして、無事面談が出来て出資を受けることが出来ました。
私の好きな言葉に、
「運とは、準備が機会に出会ったときに起こる現象である」
(ジェームス・スキナー)
があります。
まさにこのことだと思いました。
運は偶然に起こるのではなく、準備をしている人にやってくるものだと改めて感じました。
まとめ
最初から特別な人間などいないのです。
特別な人間になるためには、情熱が必要です。
そして、それを行動に移すことです。
まわりの意見が間違っていると思うのであれば、結果を出して証明してあげればいいということですね。