3月23日に第91回選抜高校野球大会が阪神甲子園球場で開幕しました。

私も球場に足を運び試合を観戦してきました。開幕初日ということもありほぼ満席状態。

観客の層は老若男女を問いません。

普段プロ野球に関心はないけれど、高校野球は観るという人は多いです。

何故こんなにも高校野球は人々を魅了し、感動を与えるのか?

野球自体が国民的スポーツである事も理由の一つですが、それに限らず人々を惹き付ける要素が高校野球には含まれているからです。

地元が一体となる

球場では試合中に学校紹介の映像が流れ、テレビでもその内容が放送されます。

学校の様子だけでなく、学校のある都道府県や地域の特徴も合わせて紹介されます。

自分達の地元が全国に流れ、紹介される事は誇らしいことです。

選手、学校関係者はもちろんのこと、地元の人達も誇らしく思うでしょう。

地元が野球一色になる

甲子園には地元からの大応援団が駆けつけます。
生徒や卒業生でもない、地元の方も大勢いるようです。

アルプス席には同じ色の帽子、タオル、メガホンで埋め尽くされます。
まるで国際試合で日本代表を応援するかのようにです。

なかにはアルプス席に入りきれなかった人もいました。

昨年夏の甲子園で大注目を浴びた金足農業高校は、その典型的な例です。
球場に行けなかった人達が地元秋田県のパブリックビューイングで応援している姿が印象的でした。

*下記にて別の話題で金足農業について取り上げています。

参考:【高校野球】〜お金と組織論〜

甲子園を通じて郷土愛や、地元のコミュニティを強固なものにするのを肌で感じます。


夏の甲子園では全ての都道府県の代表が出場するため、春より夏の方が盛り上がる理由の一つです。

応援の一体感が共感を呼ぶ

控え選手、学校関係者、地元の人、選手家族、卒業生、生徒、チア、応援団、吹奏楽が一体となり応援をします。

甲子園での醍醐味の一つとして、応援は欠かせません。

各校それぞれ特徴があります。

オリジナルの応援歌、振り付け、リズム感、時代によって流行りの応援が出来たりします。

甲子園には魔物が棲んでいる

応援が球場全体に伝播し、試合の流れを変えてしまうほどの力があります。

「甲子園には魔物が棲んでいる」という有名な言葉がありますが、応援はその正体の一つなのかもしれません。

選手だけでなくアルプスの応援も全力です。

アルプスの光景を見ているだけで、胸が熱くなることもあります。

選手とアルプスの高校生の姿が自分の青春時代が重なり、感情移入してしまう方は多いのではないでしょうか。

変わらないひたむきな姿

高校野球といえば凛々しい見た目と、ひたむきな全力プレーが代名詞です。
これは昔も今も変わらないように感じます。

高校野球といえば、坊主頭が一般的です。
挨拶や礼儀もしっかりしていて、こういった高校生らしい姿が好感を呼びます。

最後まで諦めない

プレーでは一塁までの全力出走やヘッドスライディング、きわどい打球へ食らいつく姿、どんなに点差が開いていても、試合が終了するまで諦める様子はありません。

高校野球は最後のアウトを取るまで結果がどうなるか分かりません。

過去には数々のドラマが9回の攻防で起きています。

そのため一つ一つのプレーや展開に心を奪われてしまうのです。

まとめ

人の心を動かすものとは、「共感」「一体感」「ひたむきな姿勢」「コミュニティの絆」から来るのではないでしょうか。

これはスポーツだけでなく、ビジネスの世界でも大事な要素です。

AIによって世の中がどんどん発展し便利になっていく中で、人の繋がりやそこから生まれる感情はより求められると思います。

高校野球はこれからも人々に感動を与え、愛され続けるでしょう。