昨日発売された三戸政和さんの著書「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 会計編」を読んで感じたことを書いています。
今回の著書が発売されるのを心待ちにしていました。
前作の「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」にも非常に感銘を受けました。そして、今回の作品でさらに理解が深まりました。
大廃業時代
現在、日本は中小企業の経営者の平均年齢が70歳に近づき、これから10年間で126万社が廃業するとも言われる「大廃業時代」に突入しています。
さらに、日本の屋台骨である中小企業がどんどん廃業しては困るので、国も本腰を入れて支援に力を入れてきています。
まず、サラリーマンが会社を買うという発想自体が新鮮に思えますが、この本を読むとこれからどんどんそういう人が増えるのが自然であると感じます。
今回の本の冒頭も、実際に会社を買った人の話でした。
しかも、年齢は25歳です。
前回の作品を読んだ方の感想で、「300万円で買える会社があるはずがない」「会社の選び方がわからない」という声が多かったそうです。
しかし、今回の会計編を読めば多くのヒントを得られます。
実際に可能であると感じます。
0から1を生み出す起業は非常にハードルが高いと思います。
しかし、会社を買うという手段で、会社という「箱」を持つことによって資本家になることができる。
この発想はこの本を手に取るまで無かった発想でした。
今回の会計編に関しては、M&AやBS、PLに関する知識が全くない人が読んでもわかるようにわかりやすく書かれています。
しかし、1回読んだだけではわかりにくい方もいるかもしれません。
私は、多少M&AやBS、PLに関する知識がありますので、イメージがすぐわきましたし、理解が深まりました。
企業経営における「レバレッジ」の考え方や会計知識など非常に参考になることが多かったです。ここは、直接本を手にとって見て頂いた方がいいと思います。
考え方や実際の例で共感できたことがいくつもありましたが、特に参考になった話を紹介します。
借入ができるのは、その人に信用があるからです
まず、貯金と借入の話です。
借入が出来るということは、その人に信用があるからです。
お金の使い方によりますが、良い使い方をしているならば、私は、借入のある人の方が幸せだと思っています。
私の周りにもサラリーマンで貯金をしている人と借入をしている人がいます。
お金の使い方にもよりますが、私も借入がある人の方が幸せだと思います。
周りで「10年間サラリーマンをして、1000万円貯金が出来た」という人がいますが、貯金をするくらいなら若いうちは経験などをそのお金で買った方が絶対にいいと思います。
この概念は資本家になる上では非常に重要であるということを感じました。
3社に2社が「利益マイナス」
黒字の法人は世の中の企業のうちの3社に1社にとどまるということです。
純資産がゼロまたはマイナスという企業はたくさんあって、13億円で買った企業を1円で売ったGREEの話は非常にわかりやすい例でした。
失敗しても個人保証はいらない
要するに、会社を買うリスクは買収資金のみということです。
株主が背負わなければいけない責任は、会社に資本金として投じた金額のみです。
300万円で買ったのであれば、金銭的には300万円以上損をすることはないということです。
もし、仮に個人保証を求められたらその会社を買うことはやめるべきだと感じました。
この10年がチャンスである理由
大廃業時代と言われるのは、事業承継をしなければいけない売り手が圧倒的に多く、買い手が少ないということです。
この状況は圧倒的に買い手有利ということです。
確かにこれほどわかりやすい買い手有利のマーケットは他にありません。
さらに、このことに気付いている人はどれほどいるのでしょう?
サラリーマンはおよそ5000万人として、前作が13万部ですから、0.26%。
今回の著書でさらに認知度は増すと思いますが、まだまだ少ないのではないでしょうか。
まとめ
サラリーマンから資本家へ。
悩めるサラリーマンに多くのヒントと夢と希望を与えてくれる素晴らしい1冊です。